その親切は、おいくらですか? - 海外旅行ガイドブックのお仕事

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その親切は、おいくらですか?

Posted at 08/01/18 Trackback(0)»

多くの日本人にとって苦手ではないかと思われるチップに関するお話です。と、ちょっと上から目線的言い方をしていますが、仕事・プライベートを含め30以上の国と地域を訪れている(はずの)著者にとっても、実はいつまでもマスターできないもののひとつでもあります(汗)。

チップについては、どのガイドブックにも、その国では一般的に「どんな時にチップを渡すべきか」、「いくらぐらい(利用金額の何パーセント)チップを渡すべきか」、ジェネラル・インフォメーション(最低知っておくべき基礎知識)に書かれている必要不可欠な情報です。でも、日本で生活している分には基本的に必要のないものを、いきなり「やれ!」と言われても急にできるものではありません。

チップが習慣となっている国を訪れて知らないと「なんだ、このケチな国民は」と思われるンではないかという、周りの目を気にしがちな日本人にとってはマスターしておきたいマナーです。一方で、ちょっと多く払い過ぎたかな、とぼったりを嫌う日本人にとっては、人より多くは払いたくないものでもあります。

そんなチップに関して、みなさんどうしてますか? てなことで、チップに関して数回にわたって書きたいと思います。

初回は、外国でチップに悩むのは日本人だけではないというお話。



数年前の話になりますが、東京のJR品川駅近くの焼鳥屋さんで知人と飲み食いしているときのことでした。外国のガイドブックに掲載されているのでしょうか、結構外国人客が目立つお店でした(周囲にホテルが多い場所柄?)。

カウンター席に座っていたのですが、しばらくして僕らの右側に白人男性2人が入ってきたんです。後に知るのですが、ドイツ人のビジネスマンでした。どういうきっかけだか忘れましたが、話をするようになったのです。やはり職業柄といいますか、日本のどんなところが不便だとか、どうなれば外国人にとっても旅行がしやすくなるか?など、ガイドブック取材者の視線からの質問ばかりしていました(ちなみに彼らは大阪へも行っていて、東京に比べると大阪はさらに外国人にとって旅行がしにくい、と言っていました。案内看板などで英語表記が少ないのが主な原因だそう)。

やがてラストオーダーも終わり、彼らが帰ると言い出した時のこと。伝票を手にしていたほうのドイツ人が、百円玉を数枚、机の上に盛りつけたのでした。5.6百円ほどだったと記憶しています。

それを目の当たりにした僕は、そのドイツ人に「え? これってチップの意味ですか?」と聞いてみると、そうだと言います。僕は「いいんですよ、日本にはチップの習慣はないから」と言うと、疑わしそうな目で僕を見るとカバンを探り、そこから1冊の本を取り出しました。英語版のガイドブックでした(どこのか忘れましたが、ロンリープラネットではなかったです)。

詳しい記述は覚えていませんが、たしかにそのガイドブックには、レストランではサービスチップが必要といった内容が書いてあるのです。でも、皆さん、焼鳥屋さんでチップなんか払ったことないですよね???というか、日本で食事をして、チップを渡した経験など、少なくとも僕には一度もない。

日本人ではない、外国のガイドブックライターが書いた記事のほうが、日本人である僕の意見より信用されたことに少し腹を立てつつ「僕は生れてから、ほとんど日本で暮らしているけど、今日のような食事をしてチップを払ったことはないですから」と、酒も入っていることですからかなり興奮したふうに言い聞かせました(彼らはほかにも、ホテルのポーターやルームサービスにもチップを渡していると言っていました)。

結局、そのドイツ人たちは僕の意見を取り入れチップを残さず帰りましたが、ガイドブックに記載されている情報の影響力の強さを感じられるエピソードの一つとなりました。

チップに関しては次の記事「ベトナムのシクロの運ちゃんに支払うべき対価は?」に続きます。




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9年間、海外旅行ガイドブック取材の仕事をしてきた著者が、その仕事内容や本には書かなかった話、海外旅行のノウハウなどを紹介しています。


著者:jnhppp

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東京生まれの40代(になってしまったw)。仕事情報誌でたまたま見つけたガイドブック編集会社に入社。以後、同業界に携わる。2006年に別業種に転職。

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