チップの払いすぎは、次の人に迷惑です! - 海外旅行ガイドブックのお仕事

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チップの払いすぎは、次の人に迷惑です!

Posted at 08/01/22 Trackback(0)»

ベトナムのフエの街で、シクロの運転手にカラオケに誘われたところまで「ベトナムのシクロの運ちゃんに支払うべき対価は?」で書きました。

さて、食堂のオーナーは誘いを断ったため、僕とそのシクロ運転手と2人で出かけることになりました。食堂を出るとシクロ運ちゃんは、「カラオケ店はまだ開いていないと思うから、まずはビールを飲みに行こう」と言います。僕は「じゃあ、普通に地元の人が行くようなところで飲みたい」とリクエスト。

地元の人となら、外国人1人では行かないようなところに行けるチャンスですしね。



シクロ運転手を乗せて、シクロを漕ぎました

その店までの“足”は、もちろん彼のシクロです。当然、最初は彼が漕いでいましたが、せっかくの機会だからとお願いして交代してもらいました(シクロを漕いだ日本人ってどれくらいいるんでしょう)。ちなみにシクロとは、すでに説明しましたが、自転車の前輪の前に客が座る座席がついている自転車タクシーです。

これが普通の自転車とは違って、なかなか難しいんです。ペダルが車輪と直結している(というんですかね)ので、例えば普通の自転車なら下り坂なら足の回転を止めて休息したりできますが、漕ぐのを止めると車輪の回転を止めることになるので、つまりブレーキになるわけです。さらに言えば、逆回しに漕げばバックする。一方でハンドルにはブレーキはついていない。普通の自転車感覚で乗ってしまうと、ブレーキをかけたくないのにブレーキがかかり、ブレーキをかけたいのにブレーキはどこ?となってしまうわけです。

ただ、これが無茶苦茶面白かった。ちょっと車高が高いですし、車通りもほとんどなく、今僕はベトナムでシクロを漕いで鋳るんだ!なんて舞い上がった気持ちになれました。

そんなこんなで目的地に到着。飲み屋とは道ばたに風呂場の腰掛けサイズのプラスチック製の椅子があり、そのサイズにあったプラスチック製のテーブルが並べられるだけの屋外のスペースでした。周囲は地元民オンリー。氷がたっぷり入れられたグラスに333(ベトナムの代表的ビール)が並々そそがれ、再び乾杯です。

主題からそれてしまったので話を早送り→→。

露店ビアホールでちょと飲んでから、カラオケ店へ移動です。カラオケ店は飾り気のない比較的新しいプレハブ風建物で、案内された部屋に入るとたしかに日本のカラオケボックスとそれほど変らない光景でした。ソファーがあって、ガラス板のテーブルがあってテレビ画面があってカラオケ本体があって。僕がソファーに腰掛けると、シクロ運ちゃんは、「友達を連れてくるから待ってて」と出ていっちゃいました。

シクロ運ちゃんの友達?登場

やがて部屋に入ってきた“お友達”とやらは2人の女性でした。しっかりとメイクを施した、どちらも黒を基調とした膝丈よりちょっと短いスカートに半袖のちょっとドレス風という格好でした。部屋に入ってくると、1人は僕のほうへ、もう1人はシクロ運ちゃんの横にすわります。「ありゃりゃ、これは友達ではないなぁ」という感じ。

どちらの女性も英語は話せないようで、僕もベトナム語を話せないので、僕の隣に座った子には悪いけど、まったく会話なし。女性たちは昨今日本でも販売されているレッドブルのような清涼飲料水な飲み物を飲みつつ、ベトナムのカラオケを歌っては楽しんでいました。時が経つごとに、シクロ運ちゃんは「その人をもっと触ってもいいんだぜ」とか「キスしちゃってもいいよ」なんて言ってきます(実際、運ちゃんは女の子の肩に手を回していました)。

僕の隣の女の子も、シクロ運ちゃんから指令が出たのか、僕にさらに寄り添い、手を握ってきます。手の動きはぎこちなく、炊事洗濯などをきちんとこなしているんでしょう、ガサガサとした肉厚の手で僕の手を握ってきて、なんだかけなげな気がしてしまうほどです。でもなんだか魂胆が見えてしまったので、お客さん的気分にはなれないし、リクエストされた演歌(何を歌ったかは忘れてしまいましたが)を1曲歌い終ると、「じゃあ、もう終わりにしようか」と切り上げてもらうことにしました。シクロ運ちゃんは最後まで「彼女らをホテルに連れて帰ってもいいんだぜ」と言ってきましたが、「明日早いから」と断りました(いやいや、それが本当の理由じゃないですよ!)。

この場合、チップはいくら渡すべきか?

シクロ運ちゃんは、それが終ると素直に僕が滞在している宿まで送ってくれました。ここで、避けては通れぬチップ換算タイムです。カラオケ代は全額僕が払ったし、先ほどのビールも払ったのですが、楽しませてもらった分お礼を払わなくてはならないなと。この時の僕の宿代は1泊8アメリカ・ドル程度。それほど悪い宿ではないので、日本の地方都市のこのレベルに泊まればおそらく4000円はするでしょう。つまりシクロの運ちゃんに日本円で2000円程度渡すつもりなら、8ドルの半額の4ドルが相当だろう。それに少し色を付けて5ドル渡せばいいかな、と。

ホテルまで送り届けてくれた彼に、さらにシクロ代を5ドルと査定して合計10ドルを手渡しました。「本当に楽しい時が過ごせたよ」、と。するとさっきまで基本笑顔だった彼の表情が一変しました。

「最初に写真を見せた日本人の××という人がいたよね。彼に女の子を紹介したら喜んでホテルに一緒にいって、僕に100ドルをくれたよ。日本に帰ってからも手紙を送ってくれて、本当に楽しかった、またフエに行きたいとまで書いていた。僕はさっきも言ったけど、ワイフがいて子供が3人(だったと記憶)いて、もしあなたに会わなければ、とっくに家族と一緒に寝ている時間だ。50ドルくらい払ってくれよ。日本人ならたいした金額ではないだろう」

数時間のつきあいで50ドル(案内料?)なんて、日本でも安くはないわけだし、現在よりもさらにベトナム物価の安い1997年頃のことなので、10ドルでも多すぎるほどではないかというところです。「僕は買春相手を探してなんかいないし、カラオケに誘ってきたのはあなたからじゃないか」と答えました。

「頼むよ、あと10ドルでいいから」、なんとディスカウントしてきました。それでも断ると、「5ドル、プリーズ」と彼。「今日、僕と会った思い出として」。

僕は彼の熱意にも負け、右ポケットに残っていた3ドルだけ追加して渡しました。彼に出会ったおかげで、普通に旅行していたのでは体験できないことも経験できたわけで、実際にはとても感謝しているんです。ただ、感謝は感謝です。日本人は簡単にチップを払うんだという印象を彼に与えれば、次にこのシクロ運ちゃんが日本人と出会った際に、日本人だからごねればチップを多く払おうだろうということで対応されることにもなりかねないわけです。

こんなことも度々あるから、チップはいつまでもわからない(苦笑)。。。

チップに関しての次の記事「枕の下にチップを置くのは日本人だけ?」へ。




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9年間、海外旅行ガイドブック取材の仕事をしてきた著者が、その仕事内容や本には書かなかった話、海外旅行のノウハウなどを紹介しています。


著者:jnhppp

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東京生まれの40代(になってしまったw)。仕事情報誌でたまたま見つけたガイドブック編集会社に入社。以後、同業界に携わる。2006年に別業種に転職。

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