スリランカ、宿の少年が涙を流したワケ - 海外旅行ガイドブックのお仕事

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スリランカ、宿の少年が涙を流したワケ

Posted at 06/09/30 Trackback(0)»

スリランカの人なつっこい国民性についての続きです。
人なつっこさというより、この国の人の純朴を感じたのが、ハバラナという3つの世界遺産のほぼ中間点に位置するため、ちょっとした“ホテルの町”になっているところがあるのですが、この町のオープンしたての宿に泊まった時のこと。外国人用観光大型バスの休憩用レストランが3部屋分の宿泊施設を作った、程度のものでした。



夜遅くに到着し、まだ食事をしていなかったので、すぐ食事にしてもらいました。食事をするのは僕と、3日ほどチャーターした車の運転手兼ガイドの2人。ですが、18歳の真っ白なワイシャツと黒のズボンをはいた少年が、ずっと用聞きにそばに立っています。やがてガイドが寝に行き、僕はビールを飲みつつ取材メモを書いていると、18歳の少年は僕に話しかけてきました。ガイドが僕の仕事の話をしたのでしょう、彼は僕の仕事について熱心にいろいろと聞いてきました。彼自身のことも話してきました。その町より北の出身で、この宿で働き始めて間もなくだということ。仕事はどうか?って聞くと、毎日外国人と接することができて勉強にもなるし、楽しいと言っていました。


「明日はどこへ行くの?」、と聞いてくるので、アヌラーダプラという、これまた世界遺産の古都へ行くのだと言うと、彼は目を輝かせて、「それは僕の出身地のすぐ近くだ、すごくいいところだから」と言い、ちょっと考えてから、「ねえ、お願い、明日から僕にこの国をいろいろと案内させてくれませんか」と。仕事が休みなのか聞くと、彼は「仕事はいいんです。ただ案内させて欲しいんです」と、涙を流しはじめたのでした。


ちょっと前までフリーターで適当に生きてきた僕ですが、「ここのオーナーだって、あなたに期待しているでしょうし、前にこの店に来た客が、あなたを目当てに戻ってくるかもしれない。それに僕はガイドを雇っているから、あなたを連れていかなくてもいいんだ」と一応説得しました。それでも彼は「プリーズ、プリーズ」と涙を流していました。仕事が楽しいとは言いつつ、故郷に戻りたかったんでしょうね。


翌朝、出発の時間になると、前日のこともあってか彼は恥ずかしそうに、僕を見送ってくれました。


>> 人なつっこい国でウザイのは(スリランカ) に続く




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9年間、海外旅行ガイドブック取材の仕事をしてきた著者が、その仕事内容や本には書かなかった話、海外旅行のノウハウなどを紹介しています。


著者:jnhppp

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東京生まれの40代(になってしまったw)。仕事情報誌でたまたま見つけたガイドブック編集会社に入社。以後、同業界に携わる。2006年に別業種に転職。

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