Posted at 06/10/15 PermaLink» Comment(0)» Trackback(0)»
いきなりこのページに飛ばれた方は、お手数ですがこの話の前編「ギリシャ、クレタ島のスパイおやじ」から読んでください。
で、このイラクリオでカメラはどうしたかといえば、もちろん治安も良かったので首下げです。ガイドブックも手に丸めて持って。天気も良く、ものすごく心地よい取材でした。しかも、こんな日本から遠く離れた小観光地にも関わらず、キレイ目の、大学生ぐらいの女性2人が、僕がやっているガイドブックを手に歩いていました。やっぱり嬉しくなりますよね。仲良くなって、一緒に夕飯でもできたら、なんて。取材はずっと一人ですし、異国の地ですし、ものすごく人恋しくなるんですよね。
でも、冷静に考えてみると、クレタを取材しているのは少なくとも4年ほど前のことのようで(僕の入社前のこと)、僕自身も情報の古さを感じていました。声もかけずらく、「お役に立っていればいいな」って、男ながらに遠くから見守る母の気持ちで、通り過ぎました。
本題に戻ります。
大通りから、ユースホステルなどが点在する小道に入り、安めの宿を取材して外に出たときでした。その取材で感じたことをさっとノートに書き、宿の外観写真を撮り、さあ、次の宿へと歩き出すと、僕の進行方向に1人の男性が、僕のほうを腕組みしながらギっと睨みつけるように立っていました。
40過ぎぐらいでしょうか、栗色に天然パーマの髪をした、ギリシャ人ならではの彫りの深~い顔の人でした。構わずに数歩進むと、おやじは大声で、、
「お前は日本人だろ! 日本人はみんなスパイだ」
は~? 何だ、この危ないオッサンは?
このおやじの過去に何があったか知りませんが、まあでも冷静に考えれば、たしかに、自分の家の周りに、写真を撮りつつキョロキョロしてメモを書いている外国人がいたら、ちょっと嫌ですけどね。
僕は面倒くさいな、と思いつつもかまわずに歩みを進めます。腕力で何かされそうな強面なタイプではなかったですし(まあ、この人には勝てるだろうという自信もありましたし…)、このおやじのためにコースを変えて遠回りするのもしゃくですし。でも、おやじはその場で僕のほうを睨んで立っています。僕とおやじの距離がだんだんと近づいてきます。いよいよ、どうするか。
すると、おやじが立っていたのはユースホステルの正面だったのですが、その2階からこのやり取りを見ている白人旅行者らしきに気づいたようで、おやじは僕を目の前に、今度はその男に顔を向けて「What?」と英語で怒鳴ると(その白人は「ナッシング」と言って中に戻っていきました)、すぐに僕とは反対方向へ歩いていっちゃいました。
やれやれ。
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